基本事項:変数

変数の基本

例えば、10と3をかけて30という結果を表示することを想定してください。

10 × 3 = 30

単に表示させるだけでなく、この「30」という結果を持っておきたいとき、どう すればいいでしょうか?この時、変数を利用すると便利で す。例えば、

a = 10 * 3;

のようにプログラムの中で記述すると、「10と3の積を変数aに代 入する」という意味になります。この結果、変数aには30という値が与えら れ、必要に応じて、いつでも30という値を使うことができるようになります。 変数は、値や文字などを持つことができる入れ物、 と考えてください。

下記のプログラムをemacs上で作成し、「variable1.c」という ファイル名で保存しましょう。保存後は、コンパイル、実行まで行ってみましょ う。

variable1.c
#include <stdio.h>

int main(void) {

    int  a;

    a = 10 * 3;

    printf("a = %d\n", a);

    return 0;

}

コンパイル

% cc variable1.c
または
% gcc variable1.c

実行

% ./a.out

実行結果

% ./a.out
a = 30
演習: 上記の「variable1.c」を作成し、コンパイル、実行して、 結果を確認せよ。

四則演算

演算子 意味
+ 和(足し算)
- 差(引き算)
* 積(掛け算)
/ 商(割り算)
% 剰余(整数の割り算の余り)

型宣言

型の種類 宣言例
整数 int  a;
実数
(浮動小数点数)
double  a;
文字 char  a;
文字列 char  a[30];

printfとscanf

変数の型 宣言例 画面への出力 キーボードからの入力
整数 int  a; printf("%d",a); scanf("%d",&a);
実数 double  a; printf("%f",a); scanf("%lf",&a);
文字(1文字) char  a; printf("%c",a); scanf("%c",&a);
文字列 char  a[20]; printf("%s",a); scanf("%s",a);
演習: 下記のvariable2.c, variable3.c, variable4.c, variable5.cを 作成し、コンパイル、実行まで行い、それぞれの違いを自分自身で確認せよ。
variable2.c
#include <stdio.h>

int main(void) {

    int a;

    printf("整数を入力してください\n");
    scanf("%d",&a);

    printf("入力された整数 = %d\n", a);

    return 0;

}

実行例(赤字が入力された部分)

% ./a.out
整数を入力してください
3
入力された整数 = 3
variable3.c
#include <stdio.h>

int main(void) {

    double a;

    printf("小数を入力してください\n");
    scanf("%lf",&a);

    printf("入力された小数 = %f\n", a);

    return 0;

}
variable4.c
#include <stdio.h>

int main(void) {

    int a;

    printf("小数を入力してください\n");
    scanf("%d",&a);

    printf("入力された小数 = %d\n", a);

    return 0;

}
variable5.c
#include <stdio.h>

int main(void) {

    double a;

    printf("整数を入力してください\n");
    scanf("%lf",&a);

    printf("入力された整数 = %f\n", a);

    return 0;

}

須ア純一 京都大学大学院 工学研究科社会基盤工学専攻 空間情報学講座
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