小川佳子の近況報告

近況の報告

AITのジェンダーと開発専攻、博士課程の小川佳子です。2002年1月のタームにはじめたので、これで丸4年になろうとしています。

2002年から2003年4月まではコースワークとリサーチプロポーザルのためAITキャンパスにいましたが、2003年4月にデータコレクションのためカンボジアに戻り(1998年4月からカンボジア在住)、以来 non-resident student としてカンボジアとバンコクを往復しています。

データコレクションは2003年6月から11月にかけて行い、12月からは論文執筆を開始しました。テーマはカンボジアの農業技術指導トレーニングでの女性農民の参加です。女性がどのぐらい積極的にトレーニングの活動に参加しているかについてトレーニングのプロセスを追いました。農業技術指導トレーニングはテクニカルな面だけでなく社会関係、特にジェンダー関係にも考慮しなければ期待される効果はない、というのが論点です。

2004年1月からNGOのCAREの農村開発プロジェクトでパートタイムで仕事も始めました。地方のオフィスでプロジェクト活動に関連するリサーチをするのが仕事です。プロジェクトが統合的アプローチをとっていてプロジェクト活動も多肢にわたるのでいい勉強になりました。が、時間的には厳しいものがあり、AITの学生もついに5年目に突入しようとしています。それでも論文も先が見えてきたのでそろそろ仕事を探し始めています。

AITを選んだ理由の一つはカンボジアから近いことです。カンボジアでフィールドワークをすることに決めていたので、自分が通いやすいこと、カンボジアやこの地域にも強いのがAITの強みです。私の指導教官の日下部先生もご自身の博士論文がプノンペンのマーケットに関するものです。AITの学生や教員がアジアを中心に様々な国の出身であることもAITの強みでしょう。開発というのがひとごとでなく自国の問題として意識されており、クラスメートから学ぶことも多いと思います。学生やスタッフのほとんどがキャンパス内で生活しているので、家族ぐるみで親しくなることができます。私は自分がキャンパスにいるときは図書館とコンピュータラボにこもっていることが多かったのですが、ジェンダーと開発専攻のスタッフとはずっと親しくしています。カンボジアから時々通うようになってからも、いつもスタッフの友人の部屋に転がり込んでいます。一時期Student Union にも関わり、様々なNationality group と協力しながら催し(新入生歓迎会や各国の出し物をするCultural Show)をしていました。国によってカラーもあり、まとめるのは大変でしたが、面白かったです。


[AITでの活動報告]
須崎純一 京都大学大学院 工学研究科社会基盤工学専攻 空間情報学講座