どんなファイルやディレクトリがあるか教えてくれます。では実際に 「ls」と打ち込んでEnterキーを押してください。
% ls document.txt image1.jpg Mail
ここで1行目の「% ls」のうち、「%」はプロンプトと言って、入力待ちの状態を示しま す。我々は「ls」と打ち込んだとします。2行目はコンピュータが返した結果で、今後 もこのような決まりで書いていきます。とりあえず、このような結果が表示され たと仮定します。「document.txt」「image1.jpg」「Mail」というものが 存在するのはわかりましたが、各々がファイル名なのか、ディレクトリ名かどう かはわかりません。そこで、オプション -Fをつけて表示させると、
% ls -F document.txt image1.jpg Mail/
すると、「Mail/」と表示されました。これは「Mail」がファイルではなく、ディ レクトリであることを意味しています。したがって、「document.txt」 「image1.jpg」というファイルと、「Mail」というディレクトリが あることを教えてくれます。
私自身がよく使用する方法として、特定の文字列を含むファイルを表示させ るケースが あります。例えば、ファイルの先頭が「d」で始まるファイルのみ表示させたい場合、
% ls d* document.txt
と表示されます。このように、ワイルドカードと呼ばれる「*」を使用します。同様 に、拡張子が「.txt」のファイルだけ表示させるには、
% ls *.txt document.txt
というようにします。単純です。ちなみに、「*」の場合、該当する文字列の長さの制 約はありませんが、もし1文字である場合「?」を使います。例えば、
% ls ?.txt ls: No match.
というように、「何にもありません」と返答します。この「?」はたまに使う程度なの で覚えておかなくても大丈夫です。
「ls」でよく使うその他のオプションを紹介します。
% ls -al drwx--s--x 23 susaki teacher 2048 Mar 12 16:21 . drwxr-sr-x 18 root daemon 512 Aug 30 2000 .. -rw------- 1 susaki teacher 1869 Jul 12 2000 .cshrc -rw------- 1 susaki teacher 175 Dec 3 2000 document.txt -rw------- 1 susaki teacher 1869 Nov 28 2000 image1.jpg -rw------- 1 susaki teacher 512 Jan 9 18:10 Mail
この場合、「a」と「l」の2つのオプションを使用しています。「a」オプションは、す べてのファイルを表示せよ、という意味で、ただ「ls」と打ち込むだけでは表示されな いファイル、例えば「.cshrc」のようなファイルも表示されます。「l」オプション は、ロングオプションで、詳細な情報も表示されます。具体的には、「document.txt」 を例に挙げると、
-rw------- 1 susaki teacher 175 Dec 3 2000 document.txt <--- 1 --> 2 <-3-> <--4--> 5 <--- 6 ----> <--- 7 ---->
ls でよく使う別のオプションです。
「ls -al」がファイル名をアルファベット順に並べるのに対して、「ls -alt」は更新時 刻のもっとも新しい順に並べます。ちなみに、オプションの並べ方には違いがありませ んので、「ls -tla」でも「ls -atl」でも変わりはありません。
もっとも上記の出力結果は更新時刻の新しい順に表示されますが、場合によって は古い順に表示させたいこともあります。そのときは、「-r」オプションをつけ ると表示順を逆にしてくれますので、
と実行すれば、更新時刻の古い順に表示されます。