ボロノイ分割

ここでは、千葉市にある公園の分布に対し、ボロノイ分割を実行し、1つの公園 あたりの勢力圏を調べてみましょう。

  1. 千葉市の各種shpファイルを追加する(下図は実行結果)

    注意:地理情報システム論aを履修した学生は、複数のshpファイルを 含む形で保存したmxdファイルを開いておきましょう。

    shpファイルを追加した状態

  2. 「tm_mark_chiba」のレイヤをアクティブにした状態で右クリックし、「属性テー ブルを開く」を実行しましょう。

    tm_mark_chiba.shpの
属性テーブルを開く

  3. 上記の結果、下記のような属性テーブルが表示されます。最上段に表示されている FIDやHYOJIはフィールドと呼ばれます。これからの作業では、この HYOJIが「*****公園」という名称のポイントデータを検索し、それを対象に ボロノイ分割を実行していきます。

    tm_mark_chiba.shpの
属性テーブル

  4. メニューバーの「選択」→「属性検索」を選び、下記のように入力し終えた ら、「適用」ボタンを押します。 今回のように、「*****公園」という文字列を検索するには、

    "HYOJI" LIKE '%公園'
  5. のように指定します。完全一致の場合には = を使用しますが、 部分一致の場合には LIKE を使用します。また、%が1文字以上の文字列、 _ が1文字を意味するので、注意しましょう。

    属性検索

    上記の結果、下記のような表示結果となります。検索にかかったポイントデータ、つ まり「*****公園」という名称のポイントデータが、水色で表示されています。

    「*****公園」の属性検索の
結果

  6. 「Spatial Analyst」のメニューバーから「距離」->「アロケーション」を 選択します。「アロケーション」とありますが、機能の中身はボロノイ分割そのもの です。

    注意:「Spatial Analyst」のメニューバーが表示されていない場合には、 「表示」→「ツールバー」で「Spatial Analyst」を選択しましょう。
    注意:「Spatial Analyst」のメニューバーが表示されていても、 「アロケーション」が表示されない場合には、 「ツール」→「エクステンション」で「Spatial Analyst」をチェックしましょう。

    アロケーション

  7. 「アロケーション」というボックスが現れますが、「ソースデータ」には 「tm_mark_chiba」を指定します。出力サイズの数字を変えることでボロノイ分割 の細かさが変わってきますが、ここではデフォルトの数字のまま実行するとしま す。

    若葉区だけを選択した結
 果

  8. 上記の結果、ボロノイ分割の結果が表示されます。下図では、「Allocation to tm_mark_chiba」というレイヤで表示されています。実行直後は最下層にて表示さ れていますが、下図ではレイヤを「tm_mark_chiba」の直下へと変更しています。

    下図の実行結果では、各勢力圏の色付けがグラデーションで割り当てられて いますが、レイヤのプロパティでこの色付けも指定できるので、自分の 好みに合わせて変更しましょう。

    ボロノイ分割実行結果


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須崎純一 京都大学大学 工学研究科都市環境工学専攻 環境情報学講座